ねねの上海育児ノート

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【2018年最新】中国大気汚染、PM2.5…子どもへの影響は?上海在住日本人主婦が語る、ここ数年で体感した健康被害

こんにちは!

INDIGO CANDYのねね(@nenenotebook)です。

秋晴れに喜ぶのも束の間、中国はもうすぐ大気汚染の季節ですね。

 

ここ数年で最も汚染のひどかった2013年は、次女が生まれた年。

産後の心身不安定な時期にAQI500を超える重度汚染が続き、中国で子育てをすることについて色々と考えさせられました。

 

結局その時から現在も上海で生活しているのですが、大気汚染期間をうまく乗り切れるよう工夫をしてきた経験を、二回に分けてまとめようと思います。

 

 

1、【2018年】北京の“終末の大気”が急速に改善

www.sankeibiz.jp

 

同市にある米大使館の観測データによると、2008年以降で汚染レベルが最も低かった7カ月のうち、5カ月が昨年の夏以降に記録された。これは、政府が同市とその周辺地域で石炭の使用を制限する政策を強化したのと時を同じくする。今年7月の汚染レベルはPM2.5(微小粒子状物質)の測定値が1立方メートル当たり平均44マイクログラムと、観測が始まった08年以降で7番目に低かった。

 

今年は上海でも毎日青空が広がり、

数年前までの白くけむっていた空が思い出せないほどです。

政府が本腰を入れた時の改善スピードには驚かされます。

2、大気汚染が深刻な地域はどこ?

よく日本のニュースで目にするのは北京市街地のスモッグですが、現在中国国内で汚染状況が深刻な地域は山東省、山西省、河北省、河南省など北京周辺の華北地域に集中しています。


大気汚染が深刻化する原因としては家庭用暖房に石炭を使用していること、石炭産出地域、重化学工業の生産地、交通の要所であることなどが挙げられます。

 

大気汚染の深刻な唐山の取材記事。

natgeo.nikkeibp.co.jp

 

一方上海を含む華東、華南地域については、北方に比べれば軽度の汚染になりますが、北方の汚染物質が風に乗って南方に流れてくるので、その影響を受けて汚染が深刻になる日もあります。

 

3、上海の大気汚染は実際大したことない?!

中国といえども地域によって汚染の深刻度はまちまち。

上海の状況でいうと「過敏に気にしなければ生活できるレベル」だと思います。

 

2013年をピークに、その後はだんだん重度汚染の日数が減っていき、秋冬でもAQI(空気汚染指数)150を下回る日が増えたように思えます。

日本の基準値でいえばAQI高めですが、中国在住の日本人にとっては、AQI150以下ならまぁまぁ外に出られるレベル。

 

2017年現在、まだ秋なのでこれからわかりませんが、青空が見える日が多くAQIの数値も低いので、普段と変わりない日常生活を送ることができています。

 

4、2013年、上海でもAQI500を超える重度汚染が発生

ここ数年で大気汚染が最も深刻だった2013年付近は、上海でもAQI(空気汚染指数)500を超える日があり、その他もほぼ毎日AQI150付近で青空が見えませんでした。

 

AQI500とは汚染警戒レベルで言うと最も深刻な重度汚染であり、華北地域と同レベルになります。

 

その時実際に撮影した写真がこちら。

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太陽が肉眼で直視できます。

「わぁーお外まっしろー♪」と無邪気に窓の外を眺める娘が、 不憫でなりませんでした・・・。

 

乳幼児を抱える身としては、外遊びもできず家にひきこもる毎日で、この重度汚染が毎年続いたらとても生活できないといった状況でした。

 

あまりの汚染状況に、日本大使館から警告メールが届く日もありました。

その当時のAQIキャプチャがこちら。

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嘉兴は上海のすぐ隣なので、上海もこれに近い数値だったと思います。

汚染段階の最悪レベル、AQI500を軽く振り切っています

とても住めたもんじゃないです。

中国駐在が長くなりそうだった我が家でも、日本に帰るか否か?と真剣に家族会議をしました。

 

この年、在上海日本人駐在員の数が大幅に減少しています。

www.sankei.com

 

中国の好景気に乗って今まで増加し続けていた日本人駐在員ですが、なぜ減少したのか?

12年秋の暴徒化した反日デモや、微小粒子状物質「PM2・5」による大気汚染の深刻化、円安の進行によるコスト増などで日本企業が駐在員や家族を帰国させているためとみられる。

 

12年から13年にかけては1年間で約17%も減少したようです

当時帰国者が多いことは実感していましたが、実際の数値を見ても大きく減少していました。 

 

5、子どもへの影響は?ここ数年で体感した健康被害

大気汚染=健康被害を連想される方が多いと思います。

では実際のところ数年滞在しているだけの日本人駐在員は身体に変化があるのか?

自身や周囲の知人友人の実際の体験から書き出してみます。

 

結論から言うと、身体への悪影響は軽微ながら感じます

すぐさま病気になった!という話は周囲では聞いたことがありませんが、大気汚染が深刻化する秋冬は特に子どもや呼吸器官の弱い方に以下のような症状がよくみられます。

 

・長期的な咳、くしゃみ、鼻水

・喉の違和感、イガイガする、

・痰が多くなる

・鼻の奥がツーンと痛む

・偏頭痛

 

子どもの場合は風邪との区別が難しいところですが、空気清浄機をフル稼働させた屋内に数日いたらおさまったり、病院で診察を受けても風邪ではなくアレルギー性だと診断されたり、日本に帰国したらおさまったりということが多々あったので、大気状況の影響は多少受けていると思います。

 

あまりAQIの数値に振り回されないように生活していますが、我が家の場合でいうとAQI150を超えると呼吸器官の弱い次女は咳や鼻水が止まらなくなりAQI200を超えると大人の私でも頭痛がします

 

長女は身体が強いのか、数値が高い日でもあまり症状が出ません。

夫は一年中何かしらにアレルギー反応が出ているので、よくわかりません。

 

AQI数値が高ければ一概に身体に影響が出るというわけではなく、個人差が大きいので、自分なりの危険値を把握しておくのが重要かと思います。

 

ちなみにですが、2013年のAQI500を超えていた日は、窓を開けた瞬間に涙、くしゃみ、鼻水が一気に出て命の危険すら感じました…

 

6、まとめ

特に乳幼児や呼吸器官が弱い方のいる家庭にとっては、大気汚染は重大な問題だと思います。

 

ただ、大気汚染の中を数年過ごしてみて、大気汚染は身体よりも先に精神面を破壊するということを実感しています。

 

暗い空を見上げる毎日は、想像以上に精神を病むものです。

 

永住または長期的に中国で暮らす場合は何らかの病気にならないよう警戒した方が良いですが、たった数年しか滞在しない日本人駐在員であれば、過度に気にしすぎず普通の暮らしを送ることを心がけると良いと思います。

 

中国で生活する覚悟を決めたなら、空気が汚かろうがなんだろうが、楽しく前向きに暮らした方がいいです。

 

私にとって大気汚染とは‥天気予報の一種となりました。

農家が台風や雨雪を気にして作物を守るような心持ちで、自分の身を守ればいいのです。

 

次回は、大気汚染期間を乗り切るためのコツ、子どもの屋内遊びや空気清浄機などについてまとめようと思います。

 

♪ねね♪

 

 

 

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