中国在住日本人の苦悩、内装工事の騒音問題。解決策はあるの?実体験から学んだこと
こんにちは!INDIGO CANDYのねね(@nenenotebook)です。
上海、暑くなってきましたね!
先週あたりから、
私が住んでいるマンションの上&下の階で、
内装工事が始まりました・・・。
数日前からうるさい上階の改装工事‥板ひっぺがしてこんなの運び入れはじめましたよ‥これ‥長期戦になるやつですよね‥(遠い目) pic.twitter.com/z08RWzjM7L
— ねね@上海で三姉妹育児中 (@nenenotebook) 2018年6月25日
◆中国の都市、4分の1に騒音問題が
"騒音は現在、「市民が訴えなければ行政が介入しない」という状況になっている。"
多少は仕方ないとはいえ、
精神を病むほどの工事音には我慢ができませんね。
今日は騒音問題と解決策について、
実体験を交えてまとめていきます。
【目次】
1、工事音が聞こえない日はない
私が初めて上海に来てから10年以上経ちますが、
工事の音が聞こえない日はありません。
初めて中国に来た方は、まず工事の多さに驚くでしょう。
道路工事、商業施設の建設、マンション建設、
水道管工事、地下鉄工事などなど・・・
建設だけでなく、古い建物の解体も頻繁に行うので、
街を歩けば必ずどこかで工事の騒音が耳に入ります。
道も穴だらけです。
↓
中国の発展を目の当たりにして刺激的ではありますが、
「中国に住む」となると、騒音は深刻な問題です。
外の工事音はまだ良いとして、
中国在住者をもっとも悩ませるのは
「マンションの内装工事」でしょう。
中国のマンションは、日本と違い、
オーナーが変わると大掛かりな内装工事を行うことが多く、
天井、壁、窓、床材ごと全て剥がして、
完全に新しい部屋を作ります。
ここまでやると施行期間は数ヶ月に渡り、
騒音は高架道路レベル、振動は震度3クラス、
これが毎日朝~夜まで続くことがあります。
私がマンションに入居してから、
同じ棟で何度も内装工事が行われているのですが、
中でも最も程度の酷かった時の事をお話します。
2、実体験:マンション内装工事で精神的に追いつめられた話
数年前、次女が生まれたばかりの頃。
夫は月の半分以上出張や残業でほとんど家におらず、
長女は当時まだ二歳で家にいたので、
2人の乳幼児のお世話に追われる日々を過ごしていました。
ある日突然、真上の階から耳につくドリルの音が。
更に地震が起こったのかと思うほどの振動。
何の事前通告もなく、上の階で内装工事が始まったのです。
それから毎日、朝から晩まで、
耐え難いレベルの工事音と振動が続きました。
長女は音が鳴る度に怖い怖いと泣きついてくるし、
次女は昼間の騒音で興奮状態になるのか、
夜もそわそわして寝つきが悪くなりました。
外へ逃げようにも、
過去最悪レベルに大気汚染がひどく、
対日感情も悪化している時期で、
家の中から出ることができませんでした。
AQI500を超えた当時の実際の写真がこちら。
↓
ただでさえ産後まもなく育児が大変なのに、
大気汚染、対日感情悪化、工事騒音と、
中国在住日本人にとっての三重苦を凝縮したかのような状況に、
「もう日本に帰りたい」と弱音を吐き、
私も子ども達も精神的に限界でした。
そして数日経ち、長女が突然の高熱。
毎日よく眠れない影響かわかりませんが、
子どもたちが弱っている姿に我慢の限界にきて、
自ら上の階に物申しに行きました。
本当に頭にきていたので、
最初は日本語でまくしたてていたと思います。
その時、17時以降は作業しないと約束したのですが、
翌日にいきなり約束を破られ、
今度は産後のヘルプで来ていた阿姨が怒鳴り込みにいきました。
さすが中国人阿姨、
「あんまり度がすぎたら管理局に抗議に行くから!」と、
あることないことを織り交ぜてクレームをつけ、
翌日から夕方は静かになりました。
阿姨はトラブル時に味方になってくれる、
中国生活に欠かせないパートナーだと実感し、
心から感謝した出来事でした。
3、中国に法的な騒音規制はあるのか
日本での騒音規制については、
「環境基本法」の中に記されています。
◆騒音に係る環境基準について(環境省HP)
◆知っておきたい解体工事の騒音、振動に関する法律
"環境大臣が騒音の大きさ、作業時間帯、日数、曜日等の基準を定めているので、これらの基準内で、市町村長は規
制対象となる特定建設作業に関し、必要に応じて改善勧告等を行うことになっています。"
中国で同様の法的措置が取れるのか調べたところ、
一応国が定めた騒音規制はあるようです。
↓
◆「中华人民共和国环境噪声污染防治法」(1997年施行)
実際は各地域それぞれの騒音規制があるようで、
詳しくは「环境保护局」のHPに記載されています。
◆「上海市建设工程文明施工管理规定」
◆「上海市环境保护条例」
"第五十四条 禁止在夜间从事产生环境噪声污染的建筑施工作业"
夜間工事を行う場合は届出が必要と記載されているので、
無届の場合は通報することができます。
4、中国人は騒音に耐えているのか
「中国に住むからには、仕方ない」と、
何も言わず騒音に耐えている方が多いのではないでしょうか。
「郷に入っては郷に従え」といいますが、
生活を侵されるほどの嫌な事があれば抗議も必要です。
中国人は、嫌な事があれば即声をあげているように思います。
「百度知道」で同じような騒音問題を探したところ、
中国各地から「工事の音がうるさい」という悩みが多数投稿されていました。
↓
これらの投稿を見ても
「違法ではないのか」「どこに通報するんだ」
と徹底抗戦の姿勢をとる中国人が多く、
この国で生きる人のたくましさを垣間見ました。
5、騒音問題、日本人にできること
上で書いたとおり法的措置はとれるものの、
「中国に住む外国人」という立場では発言の力が弱く、
単独で正論を並べても相手にされないことが多々あります。
一番良い方法は、中国人を味方につけること。
我が家のように阿姨がいる場合は阿姨にクレームをつけてもらったり、
近所で同じ不満を持つ中国人に声をかけ、
住民の意見として提出すること。
中国語に不安がある場合は、
不動産会社や物業を通して意見したり、
それでも改善しない場合は、
地域の環境保護局や警察に通報することも可能です。
どの方法を取るにしても、日本人単独で直接やり取りせず、
間に信頼できる中国人を挟むことをお勧めします。
また、可能であれば騒音がおさまるまで一時帰国したり、
内装工事が少ない住宅に引っ越すなどの手段もあります。
6、まとめ
日本に一時帰国すると、
例え大都市の東京であっても、
「なんて静かなんだろう」と思います。
◆羨ましい・・・騒音に囲まれて寝る必要のない東京の市民=中国メディア
"記事は、日本で仕事や生活をしていると、「清潔」、そして、「静か」という2つの印象が際立つと紹介"
◆中国人はなぜ声が大きいのか?それには理由があった―中国メディア
経済発展の著しい中国に住む限り、
工事の騒音は多少我慢する必要がありますが、
工事時間の減少など多少改善できる余地はあります。
あまりにひどい場合は諦めず、
できる事を試してみてくださいね。
我が家近隣の内装工事も早く終わりますように・・・。
♪ねね♪
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